朝靄とネクタイ

ほのぼの現実逃避ブログ

キレが悪い

文章にキレが無い。

いつものことだけれど、意識することが増えた。

多分ずっと頭の何処かにあって、仕舞っていたか目を逸らしていたか、どちらにせよ押し入れに有ったこの感情は今、リビングの机に乗せられている。

 

それは事あるごとに目を向け合うから、うっとうしい程に親近感を覚える。

映画を観た後に、余韻の感情を言語化する時、やあと声を掛けてくる。お呼びではない。自らの記憶のノートにただ面白かったと陳腐な文字を書かせるつもりか。

 

未来のミライ』、65点。物語の削りすぎが目立った。しかし細田守という人物は、作品を重ねるごとに芸術性を上げてきている。しかも、幅広かったターゲット層を絞り続け、挑戦を続けている。宮崎駿に認められ、日本テレビが彼と庵野秀明の次に注目する細田守という人物は、誰よりも挑戦者で芸術家である。尊敬の念を覚える。

 

ペンギン・ハイウェイ』、92点。森見登美彦を映像化すると、どうしても中村佑介アジカン湯浅政明のおじさん達の顔が過るのだが、ずいぶんとエンタメになったものだと思う。しかし、彼の持つ癖の強さと芸術性は健在で、映像も役者の演技も申し分無い。森見にしては非常に爽やかだが、夏にはこのぐらいが丁度良い。締めの宇多田ヒカルの曲も完璧で、朝一でもレイトショーでも非常に心地の良い余韻が残る。

 

『カメラを止めるな!』、90点。『万引き家族』の対義語。展開、キャラクターの立ち位置、伏線回収の仕方など徹底的に王道を往きエンタメを貫き通している傑作。余韻というものがここまで存在しない作品も初めてである。本当に何も残らない。もう1回というのがあるか無いかの違いだ。だがそれで良い。映画館という場所で、作品を観ること以外拒絶されたあの場所で純粋なエンタメを観ること、それ自体に意味がある。盗作疑惑など出ているが、あの作品は内容が凄いからヒットしている訳では無い。寧ろ陳腐である。他己満足という言葉があるなら、この作品に使うべきである。

 

この3作品を観られたのは良かった。どれも面白かった。